着物は美しいだけでなく、着るだけで健康や美容に良い効果がある
実際、経験者の方には共感していただけると思いますが、日頃から着物を着用し続けていると、わかりやすく身体に変化があります。
着物を身に着けると、背筋がピシッと伸びて、足を組むなどの偏った姿勢が取りづらくなります。普段から姿勢が崩れがちな人にとっては、背筋をピンと伸ばした慣れない姿勢で過ごすことになりますが、結果的に自然と腹筋や背筋、特に体幹の筋肉(インナーマッスル)が鍛えられるのです。
歩くことが少なく、スマホやパソコンによって猫背になりがちになると、腰痛やぽっこりお腹、疲れやすいなどの症状があらわれます。インナーマッスルを鍛えるにはもちろん筋肉トレーニングも効果的ですが、なかなか続かない人も多いのではないでしょうか?
着物を楽しんで着るだけというシンプルさに注目
実はそんな人でも無理なく楽しく姿勢を整えて、自然にインナーマッスルを鍛えることが出来るのが着物なのです。今、無理のない範囲で日常に着物を取り入れる生活スタイルに注目が集まっています。着物は身体を締め付けて苦しい、という印象があるかもしれませんが、上手に着付けた着物は、苦しいものではありません。
ファッションとして考えても、多岐にわたる色や柄、洋服ではありえないデザイン、組み合わせが楽しめます。楽しみながら着物を身に着けることで、美容や健康に良いならとても嬉しいですよね。以下に着物の健康&美容効果5選をまとめてみましたので、ぜひご覧ください。
着物の健康効果と美容効果のまとめ5選
❶ 姿勢
着物を着ると姿勢が良くなるのは知られています。帯で支えられた身体は、胸筋や背筋が自然に鍛えられ、体幹が整います。
❷ 内臓下垂予防
自然にインナーマッスルが鍛えられることで、内臓下垂の予防に効果があります。
❸ 冷え対策
帯による物理的な保温効果だけでなく、体幹の筋肉によっても冷えの防止につながり、免疫機能を高めるといわれています。
❹ 骨盤矯正
足を組む癖を防ぎ、太ももの内側が自然に鍛えられます。骨盤の位置が安定し、自然な骨盤矯正となります。
❺ ダイエット
胃腸の働きが良くなり、便秘解消にも効果があるといわれています。呼吸が深くなることによる代謝アップ効果もあります。
着物は練習が必要な世界で唯一の服
とはいえ、着物が自分で着られる人は少ないのが現状。着るのに練習が必要な世界で唯一の服、それが和服です。なかなか敷居が高いイメージがありますね。しかし基本とコツさえ覚えれば、誰でも自分で着物を着ることは出来ます。ほんのひと昔前まで、日本人は毎日着物を着ていたのですから。
着付けの練習をする価値はある
着物を楽しみながら日常に取り入れていくことで、これほどの美容効果や健康効果があるなら、正しい着付けの練習をする価値があると思いませんか?
正しく着付けた帯は、身体を締め付けず、苦しくもありません。ボディスーツやガードルのように、むくみや血行不良などの原因となることはありませんし、むしろ胸筋を開いて深い呼吸を促し、血行も良くなります。
まずは、気軽に和装を楽しめるサロンや施設などを利用して、浴衣から始めるのも良いですね。ちょっとしたお散歩もいつもと違った趣になりますよ。